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AWS認定を試験なしで1年延長できる新プログラムを実際に試す

はじめに

2026年6月23日から、AWS認定を試験の再受験なしで1年延長できる新しい方法がオープンベータで始まりました。AWS Skill Builder上の指定されたトレーニングとハンズオンラボを完了するだけで、対象の認定が自動的に1年延長されるという仕組みです。

参考: A new way to keep your AWS Certification current | AWS News Blog

この記事では、まず新プログラムの仕組みを整理し、そのあと実際に自分の認定でこの延長を試して、本当に1年延長されるのかを検証していきます。

新プログラムの概要

これまでAWS認定の更新は、有効期限が切れる前に同じ試験を再受験するか、上位の試験に合格する必要がありました。今回の新プログラムでは、それに加えて「トレーニングの完了による延長」という選択肢が増えたことになります。従来の再受験や上位試験での更新も引き続き利用できます。

更新までの流れは次の3ステップです。

  1. AWS Skill Builderで維持したい認定を選ぶ
  2. 関連するデジタルコースとハンズオンラボを完了する
  3. 要件を満たすと自動的に1年延長される

対象となる認定

オープンベータの開始時点で対象になっているのは次の認定です。

  • AWS Certified Solutions Architect – Associate
  • AWS Certified Developer – Associate
  • AWS Certified CloudOps Engineer – Associate
  • AWS Certified DevOps Engineer – Professional
  • AWS Certified Solutions Architect – Professional

2026年後半には、セキュリティやデータエンジニア関連の認定にも対応が広がる予定とされています。

延長の要件

延長にはポイントの獲得が必要で、レベルによって条件が異なります。

  • アソシエイトレベル: 最低1つの実践的アクティビティを含む500ポイント
  • プロフェッショナルレベル: 最低2つの実践的アクティビティを含む700ポイント

ポイントは、指定されたデジタルコースやハンズオンラボを完了することで加算されます。

利用条件と費用

利用するには次の条件を満たす必要があります。

  • 有効なAWS Skill Builderのサブスクリプション(個人は$29/月)を持っていること
  • 認定の有効期限まで90日以内になっていること

実際に試してみる

ここからは、実際に自分の認定でこの延長プログラムを試していきます。今回延長するのは、有効期限が2026年9月15日に迫っていたAWS Certified Solutions Architect – Associateです。

再認定ページにアクセスする

AWS Skill Builderの再認定セクションから維持したい認定を選ぶと、プログラムの概要ページが表示されます。サインイン前の状態では、登録資格があるかどうかの確認を促されます。

AWS Skill Builderの再認定ページ。プログラムの概要と4つのステップが表示され、サインインして利用資格を確認するよう促される

プログラムに登録する

サインインすると、保有している認定の有効期限と残り日数が表示されます。この時点で有効期限まで残り64日だったので、「90日以内」の条件を満たしており、ステータスは開始可能になっていました。あとは「プログラムに登録」を押すだけです。

サインイン後の画面。有効期限2026年9月15日で残り64日と表示され、開始可能のステータスとプログラムに登録ボタンが出ている

登録すると進捗ダッシュボードが表示されます。合格要件は500ポイントと最低1個の実践的アクティビティで、当然ながら最初は0ポイント、実践要件も未達成の状態です。

登録直後の進捗ダッシュボード。ポイント獲得状況は0/500で、実践要件には未達成の赤いバツ印が付いている

アクティビティ一覧を確認する

ポイントの獲得対象になるアクティビティは、デジタルコースと実践的アクティビティの2種類に分かれています。

再認定の対象アクティビティ一覧。左にデジタルコースがポイント数と所要時間付きで並び、右にAWS SimuLearnの実践的アクティビティが並んでいる

デジタルコースは30分で40点のものから3時間で240点のものまで幅があり、おおむね1時間あたり80点前後です。実践的アクティビティはすべてAWS SimuLearnのシナリオで、各100点、所要時間は1時間となっています。コンテンツは基本的に日本語化されているようでした。 内容は、LambdaやBedrockなど、ソリューションアーキテクト試験で出た分野を復習するようなものから選べます。

デジタルコースを進める

まずはデジタルコースでポイントを稼ぎます。コースの中身は動画とテキストで構成されていて、最後にナレッジチェック(理解度確認の設問)があります。レッスンをすべて完了するとコースが完了扱いになり、ポイントが加算されます。

Scaling Serverless Architecturesの受講画面。左にレッスン一覧と進捗、右に教材本文が表示されている

コースを完了すると、進捗ダッシュボードのポイントがその場で増えていきます。地道に積み上げていく感覚です。

進捗ダッシュボードのポイント獲得状況が120/500に増えている。実践要件はまだ未達成のまま

AWS SimuLearnで実践要件を満たす

500ポイントとは別に、最低1つの実践的アクティビティの完了が必須です。今回は「AWS SimuLearn: クラウド上の電子健康記録」を選びました。

AWS SimuLearnは、仮想の顧客との会話から始まるシナリオ型の学習コンテンツです。今回のシナリオでは、オンプレミスの電子健康記録アプリケーションをクラウドに移行したいという顧客の相談に乗るところから始まります。

AWS SimuLearnの会話画面。クラウド移行を検討している顧客のIsabella Nguyenから、可用性とスケーラビリティの課題についてヒアリングしている

会話で要件を整理したあとは、学習、実践、DIYの3ステップで進みます。学習パートでは、要件を満たすインフラ構成図をステップごとに解説してくれます。

SimuLearnの学習パート。ALBとEC2、Auroraで構成された可用性の高いWebアプリケーションの構成図が、ステップ形式で解説されている

その後、プロビジョニングされたサンドボックス環境のAWSマネジメントコンソールに実際にログインして操作します。構成図に出てきたEC2インスタンスやVPCが本当に存在していて、設定を確認したり変更したりしながら学習を進めます。

サンドボックス環境のEC2コンソール。シナリオに登場したEHRアプリケーションのインスタンスが実際に起動している

最後のDIYパートでは、ヒントを頼りに自分で課題を解きます。今回の課題は、Auto Scalingグループの希望キャパシティを3に更新することと、Auroraクラスターにリードレプリカを追加することでした。検証に合格するとアクティビティ完了です。

SimuLearnのDIY課題をクリアした画面。YOU DID IT!の文字とともに課題の結果が表示されている

1年延長されたことを確認する

デジタルコースとAWS SimuLearnを積み上げて500ポイントと実践要件を満たすと、申請ボタンを押すような大げさな手続きはなく、そのまま認定が延長されました。有効期限は2026年9月15日から2027年7月16日に変わっています。

延長後の画面。有効期限が2027年7月16日(残り364日)に更新されている。ステータスは要件を満たしていませんに変わっている

延長後のステータスが「まだ要件を満たしていません」に戻っているのは、この認定維持プログラムが一度しか使えないためです。次の更新はこの方法では延長できず、再受験などが必要になります。

試してみた感想

もともとは、別の認定を新しく取得することで更新するつもりでした。ただ、どうしても受験のスケジュールが合わず、かといってこのまま失効させてしまうのはもったいない。そんなときにこのプログラムを知り、使ってみました。

実際にやってみると、かかる労力は試験の再受験に比べて圧倒的に軽いです。500ポイントはコンテンツの所要時間に換算するとおおよそ3〜5時間分で、隙間時間に少しずつ進めて数日で完了できました。模擬試験や暗記のやり直しを考えると、この差はかなり大きいと感じます。

一度しか使えない制約はあるものの、自分のように「更新のための受験がスケジュール的に難しいが、失効させたくはない」という人にはちょうどよい仕組みです。対象の認定を持っていて期限が近い方は、選択肢として検討してみてください。

資格維持のURL

※Skill Builderの有料サブスクリプション($29/月)への登録が必要です。

参考文献

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